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ロゼ、エノテーク、レゼルヴ・ドゥ・ラベイ、P2/P3

フランス北部シャンパーニュ地方ベネディクト会の修道士だった「ドン・ピエール・ペリニヨン」シャンパーニュの父と称えられる彼ですが元々は雑味に感じられる荒い泡が出ないような泡のない白ワインを造るために努力をしていたんですよ。こんにちは。スターライト ソムリエの相場です。本日は、前回の続き「ドン・ペリニヨン」の誕生について。です。春になるころ意図しない形での再発酵で「泡のあるワイン」になってしまっていたシャンパーニュ地方のワイン。彼が造りたかったのは泡のない白ワインだったのですがなぜ白ワインだったのかというと、、、当時のシャンパーニュ地方は赤ワインの産地として黒ブドウが多く栽培されていました。しかし、彼は気候的に厳しい「シャンパーニュ地方」において赤ワインでは「ブルゴーニュ地方」にかなわないと思っていました。ある日、彼は黒ブドウから白ワインを造ることを思いつきます。黒ブドウでも軽く、素早く搾ることで果皮の色がワインに移らず白ワインを造ることができるのです。そして泡の原因である再発酵も白ブドウよりも黒ブドウの方が起こりにくかったのです。さらにブドウ栽培地の北限でもあり毎年安定したブドウが収穫しにくいという問題を異なる、畑、品種、年のワインをバランスよくブレンドすることでクリア。このブレンドの技術で彼の造ったワインはたちまち評判になりフランス一の有名な白ワインになりました。しかしまだ10分の1位の確立で発泡性のワインが出来てしまっていたそうです。同じころ、イギリスで樽に比べて空気に触れることが少ない「ガラス瓶」が登場します。そして、この「瓶入りの発泡性白ワイン」が貴重品を好むセレブの間で流行します。まずイギリスの貴族階級から始まりその流れがフランスの宮廷にも届き瓶口から溢れ出す泡が宮廷の華やかなイメージと相まって大いに受け入れられたのです。修道士「ドン・ペリニヨン」の思惑とはうらはらに「泡のある白ワイン」が王室で持てはやされました。諸説ありますがこれが現在のシャンパンの起源だといわれています。この他にも熟成を確実に行えるように一年中一定の湿度と温度が保てる場所として地下倉庫(カーヴ)を石灰岩の地盤に掘らせたり気密性の高いスペイン産の「コルク栓」を採用したりこうした努力の甲斐あって当時は1年ほどしか保存できなかったものが5~10年までもたせることに成功しました。シャンパーニュを発明した人「ドン・ピエール・ペリニヨン」彼が所属していたオーヴィレール修道院は現在、「ドン・ペリニヨン 」の貯蔵所を兼ねているそうです。